チャージングコイル交換
所要時間:約2時間ぐらい(乾燥とかもあるし)。正式名称はステーター?電装系トラブルでレギュレータを交換しても直らなかったらココの可能性大。
使用工具類
- 8mmボックス
- 5mmヘキサ (カウル取り外しに使用)
- 6mmヘキサ
- エクステンションバー (これがないとラチェットはムリ)
- スクレイパー (ガスケット除去用)
- オイルストーン (画像のやつはスキー用)
- 液体ガスケット (今回はHolts製を使用。ですがスリーボンド1207Bを推奨)
交換する前に・・・
ステーター本体以外に、オルタネータカバー側のガスケット(パーツNo: 11392-MAT-000
全年式(97~02年式)共通)はセットで注文しておいて下さい。これでもかってぐらいバラバラになるので再使用不可・・・というよりどうやっても無理です本当にありg(ry。
格闘手順
(1) 左ロアカウル、シートカウル、タンクを外す
左ロアカウルは取らないと瞬間移動スキルがない限り本体にアクセスできません。
それと、オルタネーターからレギュレーターに繋がっている配線を取り外す為、シートカウルもとっぱずします。タンクはシート下のボルトを抜き、外せるホースを外して、タンク下にレンチでもなんでもいいので間に突っ込んでタンクを浮かせておく。
また、今回の作業でもエンジンオイルを抜く必要がまったくもってございませんぜ。(2) オルタネーターへの配線を抜く
これが入り組んでて厄介なんですよね(;´Д`)
ちょっと手間が必要なところはレギュレータ付近とタンク下のメインハーネスと一緒にロックタイで締めてあるところ。
まずはレギュレータ本体をシートレーンから外して、3Pコネクタ(黄色い線が3本出てるの)を外します。
コネクタがデカくてレギュレータを外さずに抜く・・・というのはちと厳しかった。
んで、タンク下メインハーネス部分。先にタンクを浮かせておいたのはこの為で、そうしないとここにアクセス出来ません・・・。
かなり見にくい画像ですが、これ(←)がメインハーネスをフレームに固定(?)しておくロックタイ。オルタネーターから出ている配線もこれと一緒に締結してあるので、このロックタイを外します。
ちなみに、これは通常のロックタイではなく、突起がついています。その突起をフレームに差し込んで固定しておくというちょっと特殊なもの。
ヲレはこれを外れねぇからって、思いっきりぶった切ってしまいましたw 特殊なものってのに気づいたのはその後。まぁそれでもなんとかなるもんですww
あとで配線を元に戻せるようにポイント画像を押さえてと・・・。左からオルタネーター側→レギュレータ側の順です。
お次はオルタネーター本体に手を掛けます。
(3) オルタネーターカバーを外して、ガスケットを除去
オルタネーターカバーのボルトを8mmボックスで外します。奥まっている部分があるのでエクステンションがないと厳しいかも。
んで、大概はガスケットが固着してボルトを外してもびくともしないと思います。
これもスクレイパーなどをガスケットのところにぐりぐり差し込んでやれば外れます。
そして・・・ガスケットとの格闘です。取りあえず根気が必要かとw
とにかく一旦カバーの金属面の一部分が出るまでスクレイパーでこそぎ落とします。んで、金属面が出てきたら、ガスケットと金属面の間にスクレイパーの歯がうまく入ればあとはペリペリと剥がれてくれます。
それが外れてしまったらまたガリガリとこそぎ落とす→ペリペリ・・・。スクレイパーで手を切らないよう(←既にザックリやって流血してますがなにか?)。・・・うーんリムーバーが欲しいな・・・。エンジン側にも若干こびりついてるのでこれの除去もお忘れ無く。
しかし、カバーを外したときにウマい具合にカバー側へガスケットがついてきたので今回はまだ楽だと思うのですが、エンジン側にべっとりついちゃった場合ってどうすんだ。(;´Д`)
(4) 新しいステーターに換装&シーリング処理
ステーターから出ている配線を固定するワイヤーホルダーのボルト、ステーターのボルトを6mmヘキサで取って古いステーターを取り外します。
オルタネーターカバーは先ほどのガスケットとの格闘でカスがびっしりなので、パーツクリーナーなどで綺麗に。台所用洗剤を使って丸洗いしたほうが早そうですが、水気を嫌って却下。
あと、カバー側の配線がハマる部分にも液体ガスケットのカスがこびりついてるのでこれも除去。入り組んでいて除去するものも柔らかいものなので、最終的には人間の爪で・・・つか爪最強w
んで換装。新しいステーターをインストールする際の締め付けトルクはワイヤーホルダーのボルトで 9 N・m(0.9kgf・m)、ステーター固定ボルトで 12 N・m(1.2kgf・m)。
トルクが大分小さく、このレンジで測れるトルクレンチを持ってないので”手”ルクレンチでやっちゃいましたが、カバー側だからそんなに気にしないでいいかとも思ってます。
そして←の部分に液体ガスケットを塗布。さらに配線のゴム部分(?)をハメ込んでゴムの隙間にもガスケットを埋め込み、シーリング処理をします。
やった感じでは粘性の高いガスケットを使った方が吉。粘性が低い場合は塗布してから暫く放置プレイしてちょっと乾燥させてからいじらないと・・・(;´Д⊂)
あ~。あと、カバー側とエンジン側の接合面をオイルストーンで面出しを。整備用(?)のデカいオイルストーンがあればが平面が保ちやすくて使いやすいんですが、スキーのエッジ用オイルストーンを代用。でも掛けるのと掛けないのとでは大分違います。・・・・気分的にwww
(5) オルタネーターカバーと配線を元通りに
まずはマニュアル通り+αでエンジン側接合部分に液体ガスケットを塗布します(←)。
マニュアルに記載されてる塗布箇所はクランクケースの上下接合部分のみですが、画像上の一箇所も塗っておきます。この辺に塗っておくと接着剤の代わりをしてくれるのでガスケットがずれにくくなります。
下の2点でも液体ガスケットを塗布してますが、3点のほうがずれにくい。というか工場出荷時も同様の手法で組んであるっぽいです。その形跡がありました。
塗る量はまぁ適当にw あんまり厚ぼったく塗らなくてもいいです。どちらかというと若干薄めのほうがいいかなと。
で、ガスケットをはめ込むととこんな感じにくっつきます。接合部分の左下側にある DOWEL PIN の存在をお忘れ無く。
あとはカバーの取り付け。ステーターとフライホイールが磁力で引っ張り合うので持っていかれないようにしてハメコミます。
そして、上下左右均等にトルクが掛かるように各ボルトを少しづつ順番に締めていきます(くりすくろすぱたーんだかなんだか。対角線上で順番にってやつ)。
最終的な締め付けトルクは 12 N・m(1.2kgf・m)。
うーん。なんともきったないですなw ガスケットがはみ出しまくってます。
これはガスケットが乾燥してからやるとぺろんと取れるのでのちのち。・・・まぁ、ここはロアカウルで隠れちゃうので放置プレイしてもよしですなw
あとは (2) を参照にオルタネーターから伸びている配線をレギュレーターに接続。これで一通りできましたヽ(゚∀゚)ノ
(6) 最終チェック
タンクを元に戻して、液体ガスケットがだいたい固まるぐらいまで放置プレイしてから、取りあえずカウル等を付けるまえに、エンジンを掛けてオイル漏れチェック。
カバー取り付けとなるとクランクケース直接続なのでしっかりトルク管理したんですけど、先にも出たようにこのトルクを計るトルクレンチは持ってないw
なので、一旦、気持ち緩めに締めて置いてオイル漏れの状況を見ながら増し締めという手法でやりました。・・・ここでの加減もちょっとづつですけど(;´Д`)
増し締めしても漏れが収まらない場合はガスケットに異物が噛んでる可能性があるので外してやり直しです・・・。
(7) カウル類を元通りに
さくっとやってしゅーりょーーーー。(激しく割愛)
後処理
とくになし。オイル漏れチェックもやっちゃったので。強いて言えば正常に戻ってるかの電圧測定ぐらい?アイドリングで14Vぐらいたたき出してればおkじゃないでしょうか。